最近読んでよかったなという書籍と推しポイント紹介コーナーです。
自分が読み返す用にもまとめています。
【資料】話作りのヒントに『Save the cat の法則』
『SAVA THE CATの法則』 ブレイク・スナイダー (著), 菊池淳子 (翻訳)
物語作りってどうやるんや~とネットの海を彷徨っていたら出会った本書。
三幕構成(ハリウッドの脚本術)をベースに考えられた脚本の書き方が具体的に紹介されています。これを読んだあとに「面白い」と思う作品を見てみるとだいたい当てはまっているのが本当にすごい。(例えばストーリーの「きっかけ」となるエピソードは冒頭開始12分(ページ)前後で訪れる…などなど)
読んだだけで面白い作品が書けるわけではないものの、基礎知識として抑えておくのにとても役立つ1冊だと思います。
偶然ですが、血界戦線の作者の内藤先生もインタビューの中で本書を取り上げられていました。他にも有名な漫画家さんたちも読まれている名著です。
【マンガ】元NYを舞台に異界人との闘いを描く『血界戦線』
『血界戦線』(全10巻) 内藤泰弘 (著)
『血界戦線 Back 2 Back』(全10巻) 内藤泰弘 (著)
『血界戦線 Beat 3 Peat』(1巻 以下続刊) 内藤泰弘 (著)
前作のトライガンは世界観、血界戦線はキャラクターを重視して描いているそうで、キャラクターつくりの参考になるかと思い読んでいたらうっかり半魚人くんにハマりました。ミイラとりがミイラに…。単話構成の作品なのでどこから読んでも読みやすい。(「48ページの長編1本描くより、16ページの短編を3本描いた方が経験値があがる」漫画力を上げるために短話構成にしたのだとか。インタビューより)
画面構成は映画らしさを感じます。セリフのないコマ、間の魅せ方とか黒ベタでのシルエットの取り方がうめえ…!
ちなみに私の推しのツェッドくんメイン回 抜粋しときますので興味あったら是非どうぞ!!!
・『血界戦線 5巻 -Zの一番長い日-』(1部5巻/初登場/アニメ1期8-9話)
・『血界戦線 9巻 -鰓呼吸ブルース-』(1部9巻/出生がわかる/アニメ2期7話)
・『血界戦線 Back 2 Back 4巻 -Angry Young Merman-』(2部4巻/友達が増える←?)です。
※アニメも2クールあるよ。
【マンガ】少年2人がお笑い芸人の頂点を目指す『ショーハショーテン!』
『ショーハショーテン!』(6巻 以下続刊) 浅倉秋成 (著), 小畑健 (著)
原作の方は小説家の方なのですが、学生時代はお笑いコンビを組んでいたということもあってコントや漫才が面白い…!
ヒカルの碁やDEATH NOTE、バクマンなどでもおなじみ作画は小畑先生。漫才シーンなんて大量のセリフに立ちポーズのキャラクターでどうやって面白く見せるか、高い技術を感じますね…。
「漫画は絵・話・”構成力”・”演出力”」という記事まとめ(「漫画は話と絵じゃない!」「絵の力よりも実は『演出力』」 構成と演出の重要性)を読んでいて、お笑い芸人さんネタ作り参考になりそう……と思っていたところ出会った作品でした。面白いし学びの多い漫画です。
以下 所感(微ネタバレ)
・笑わせるターゲットは誰なのか
身内ネタは多くの人には受けないけど、狭い範囲で確実に笑いをとる、ターゲット絞って勝ちに行くの、ビジネスと一緒やんな………二次創作でもコアなファン向けの話と一般受けする話は違うよねっていう話と同じで「誰に向けたものなのか」という設定はとても大事なんだなと。
・面白い人ほどよく笑う
めっちゃワカル……よく笑ってくれる人って話聞くのもうまいし喋ると面白いことない?
・「男子高校生エコバッグ持ってないと思われすぎ問題」
のネタをやったあとで日常パートでエコバッグ持ってないと思われてる1コマさりげなく入れてるのわかってますよね……ニヤってしてしまう。
・5巻 大喜利
近くの「共感」遠くの「共感」。「近いところからゆっくり遠くの共感に移動する」ネタ作りと近いものがありそう……一般受けしやすいネタとコアなファンに受けるネタのような……うまく言えないけど……
・6巻 ガラスの靴が割れた
伏線回収漫才面白いすぎる…さりげなく出てきた設定が後半に生かされて出てくると思わずニッコリしちゃうもんな……これが……構成力……!
【資料】海外の住宅事情を知る『日本でもできる!英国の間取り』
『日本でもできる! 英国の間取り』 山田 佳世子 (著)
海外のお家事情知りたいな…と思い購入。イギリスで実際に生活している方々のおうちに基づいた情報が満載で、解像度が跳ね上がります。眺めてるだけでも楽しい1冊。こういう家に住みたい。ボートに住める世界観素敵じゃない?!
【資料】背景を描くヒントに『TIPS!』
『TIPS! 絵が描きたくなるヒント集』吉田誠治 (著)
吉田誠治先生のTIPSの完全版がでたー!


左側はなんとなく描いていたイラスト。「湿度が低い欧米では遠景が青く見える(レイリー散乱)。日本は湿度が高いので遠くが霞む(ミー散乱)」ということを意識して修正したのが右のイラスト。いわれてみると確かに左の方は海外の雰囲気も感じるし、右の方がより日本っぽい。……みたいなためになる知識がこれでもかと詰まった本です。
動画添削配信もためになるのでおすすめです。描いてるときの吉田先生ひらすら楽しそうでいいですね。
【資料?】まじめなお金の話『貯金すらできていませんがお金に困らない方法を教えてください』
『お金のこと何もわからないままフリーランスになっちゃいましたが税金で損しない方法を教えてください!』
『貯金すらまともにできていませんが この先ずっとお金に困らない方法を教えてください!』
大河内薫 (著), 若林杏樹 (著)
急に真面目な話になって申し訳ないと思いながら良い本だったので紹介します…お金の話(節税)しようぜイソノ!
漫画形式なので圧倒的に読みやすいお金の話。本業でも副業(趣味)でも、節税は学んだ方が絶対にお得だなという気持ちです。つい貯金しなきゃと思ってしまいますが、「貯金するだけではお金の価値は下がり続けてしまう」ということは改めて知っておいた方がいいなとは思います。
適当に積み立てNISAは始めてたんですが、これを読んでようやく視界が晴れてきました。(適当に始めるんじゃない)
振り返り
つい絵のクオリティを高めよう(もちろんそれも大事だけど)と躍起になってしまいますが、それ以外の要素の重要性についても考えさせられる2023年後半でした…。AI技術の発達で”上手いだけの絵”の価値がなくなっていく中でいかに自分にしか描けないものが描けるのかは追求していかねばならないですね。
自分自身がどのような作品(の中の要素)に心動かされたのか、いいなと思ったキャラクターの特徴を日々記録して好きをストックしておくことって大切だなと最近思っています。